ひび割れ(クラック)塗装にチャレンジ
前回はミルクバターペイントの使い方を紹介しましたが、今回はそこに一手間加えてビンテージ風のひび割れ(クラック)加工をする方法を紹介します。
通常、経年劣化することで起きる塗装のひび割れですが「オールクラックアップ」という塗料を使うことで簡単にひび割れを再現することができます。
オールクラックアップとは
塗装の下地に塗ることで簡単に経年劣化したようなひび割れ模様を出すことができる塗料です。
水性なので、掃除も楽で簡単に扱うことができアクリル系塗料に対して有効に働きます。
中でもミルクバターペイントが綺麗にひび割れを起こしてくれるのでおすすめです。
オールクラックアップを使った作業行程は以下のようになります。
アクリル系塗料で下地塗装
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オールクラックアップを塗装
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アクリル系塗料で仕上げ塗装
オールクラックアップの塗り方
オールクラックアップは
仕上げの塗装方向に対して垂直になるように塗装します。
同じ方向に塗ってしまうと綺麗にひび割れがでなくなってしますので注意しましょう。
あらかじめ木目などをみながら仕上げの塗装方向考えたうえで、オールクラックアップを塗装します。
セリアで買った木箱をビンテージ風に加工
セリアで購入した「インテリア木製ウォールボックス」108円。
もともと少し使い古したアンティーク調の仕上がりとなっていますが、これに塗装を施していきたいと思います。
使用したバターミルクペイントは3色(150ml)
・イエローホワイト
・ブルー
・ネイビーブルー
合わせて下地の実験用にウォルナットカラーのオイルステインを用意しました。
・下地→ウォルナット、仕上げ→イエローホワイト
・下地→ネイビーブルー、仕上げブルー
下地に暗い色、仕上げに明るい色を置くことでひび割れが目立ちます。
ウォルナットカラーのオイルステイン塗装です。
部屋の家具はこの色で仕上げたものが多いので馴染みます。
ネイビーブルーで下地を塗りました。マットな感じで色も良いのでこれだけでもよさそう。ミルクバターペイントの仕上がり感は良いですね。
オールクラックアップ。
どろっとしています。薄めのコーヒーのような色をしていますが塗ってみると色は透明で色がつくことはありません。
下地を乾燥させたらオールクラックアップを塗装していきます。
仕上げの塗装方向を意識しながらまんべんなく塗っていきます。今回は実験も兼ねているので、外側だけ塗装して、内側の目立たない部分には塗りませんでした。
表面がベタベタしていて光沢もあるので塗装した部分はすぐにわかります。
塗装が終了したら乾燥させます。
すぐにでも作業したいですが、一晩寝かせました。
作業再開。いよいよ仕上げの塗装です。
イエローホワイトは残量が少なかったので水で少し薄めて塗装、ブルーは筆に水を染み込ませるくらいで原液に近い形で塗り進めていきました。
コツは重ね塗りせず一発で塗ること
塗り始めるとすぐにひび割れが始まります。重ねて塗ってしますとひび割れが起きなくなってしまうので注意が必要です。
どうしても重ね塗りしたい場合は乾燥させてから塗るようにしましょう。
乾燥後に気になる部分を塗装し直して完成しました。
一気に仕上げたところは綺麗にひび割れを起こしてくれました。いい感じに下地の色も透けてビンテージ感がでています。
逆にイエローホワイト正面部分の下のほうは重ね塗りをしました。
うっすらとひび割れを起こしていますが、あまり綺麗にはひび割れがでていません。
一番ひび割れが綺麗に出ている箇所。仕上げの塗料を厚めに塗るとひびが大きくでます。
少し水で薄めた箇所はひび割れが細かいです。
下地をオイルステインにした方はひび割れはありますが、ミルクバターペイントを下地に塗ったほうよりはひび割れが目立ちませんでした。
水多めで仕上げた部分。ムラになっていますが、ひび割れは起きています。
まとめ
ミルクバターペイントもオールクラックアップの水性ということもあり、最初から最後までとにかく簡単に作業を進めることができました。
ひび割れを綺麗に出すには仕上げの塗り方が重要なので、そこを注意しておけば他はあまり問題ないと思います。
バターミルクペイントは金属やプラスチックにも塗装できるので、他のものにも塗る予定なので随時アップしていきます。
・オールクラックアップ
・ミルクバターペイント(下地と仕上げの2色)
・ハケや筆
そのほか仕上げで使用する場合はニスや紙やすりなど