教員を辞めて10年。あの決断で今の暮らしはどう変わったのか

先日、会社で勤続10年の表彰を受けました。

そのとき、ふと「前の仕事だった教員を辞めてから、もうこんなに時間が経ったのか」と思いました。
当時は、今の暮らしを想像する余裕なんてありませんでした。

今回は、教員を辞めた当時のことや、その後の暮らしについて振り返ってみたいと思います。

以前の仕事は中学校教員でした

大学を卒業後、公立中学校で美術の教員として働いていました。
教員という仕事自体は好きでしたし、美術という教科にもやりがいを感じていました。
周りの先生方にも恵まれ、人間関係で大きく悩んだことはほとんどありませんでした。

それでも、毎日がとにかく忙しかったことを覚えています。

授業の準備、行事、部活動、その他さまざまな仕事に追われ、ゆっくり休む時間はなかなか取れませんでした。

当時、辞めようと思った理由

辞めようと思った理由は、一つではありませんでした。

大きな要因の一つは、部活動を含めた仕事の忙しさでした。

自分の能力不足もあり、毎日がキャパオーバーの状態になることも多く、休む時間も十分に取れていませんでした。

美術を教えること自体は好きでした。
生徒に作品の作り方や表現方法を伝えることには、やりがいを感じていました。

ただ、働く中で気付いたのは、自分は「教える側」よりも「作る側」のほうが向いているのではないかということでした。

美術も、人に教えることは楽しい。
でも、それ以上に自分自身で何かを作っている時間が好きでした。

その気持ちは年々大きくなっていきました。

忙しさ、自分の適性、将来への不安。
さまざまなことが積み重なり、以前のように仕事を楽しめなくなっている自分に気付きました。

辞めるきっかけ

教員の世界は良くも悪くも狭い世界だと思っていました。

そのため、悩みを相談するときは、できるだけ教員以外の仕事をしている友人に話を聞いてもらうようにしていました。

その頃は、「このまま仕事を続けていけるのか」「もし仕事を変えるならどうしたらいいのか」といった相談をしていました。

そのとき友人から言われた一言があります。

「どうせ辞めるなら、早いほうがいいんじゃない?」

今思えば、とてもシンプルな言葉です。
でも、その一言で、それまで漠然としていた自分の気持ちに向き合うきっかけになりました。

もちろん、その後すぐに退職を決められたわけではありません。
仕事の引き継ぎや今後への不安もあり、一度仕事から離れる期間を作りながら、少しずつ今後について考えていきました。

そして最終的には、退職することを決めました。

辞めた直後に感じた不安

辞めた直後は、不安のほうが大きかったです。

特に大きかったのは、転職とお金のこと。

そして、中途半端な時期に辞めてしまったことで、職場や生徒に迷惑をかけてしまったという申し訳なさでした。

「この選択は本当に正しかったのだろうか」

そんなことを何度も考えていました。

転職について

当時は独身だったこともあり、自分自身のことを優先して仕事を選ぶことができました。
そのため、給与よりも仕事内容や、自分の時間を確保できることを重視して仕事を探しました。

結果として、新しい仕事は思っていたよりスムーズに決まり、現在の印刷物を制作するデザイナーの仕事に就くことになりました。

ただ、これは当時の自分の状況だったからこそできた選択だったとも思います。

家族がいたり、生活費を優先しなければならない状況だったりすれば、教員からの転職はもっと慎重になっていたかもしれません。

また、住んでいる地域によっても選択肢は大きく変わると思います。

だからこそ、転職を考えるときは「自分が何を一番大切にしたいのか」を考えることが大切だと思います。

私の場合は、自由な時間を優先すると決めたので、給与が下がることはある程度受け入れていました。

転職して変わったこと

自由な時間が増えた

一番大きく変わったのは、自由な時間が増えたことです。

仕事が終わった後や休日に、自分の好きなことに時間を使えるようになりました。

趣味に没頭したり、新しいことに挑戦したり。
教員時代にはなかなかできなかった生活です。

給与は下がった

一方で、給与は下がりました。

年収だけを比べると、今でも教員時代のほうが少し高かったと思います。給与面だけを見ると、今でも悩むことはあります。

ただ、逆に言えば、それ以外の部分には満足しています。

体調を崩すことが減った

教員時代は長時間労働やストレスの影響もあり、毎年のように風邪をひいていました。

しかし、転職してからは体調を崩すことがかなり減りました。

仕事の内容だけでなく、生活全体に余裕ができたことで、心や体にも良い影響があったのだと思います。

価値観が広がった

教員時代は、周囲も教員という環境の中で生活することが多くありました。

転職後は、さまざまな考え方を持つ人と一緒に仕事をするようになり、自分の視野も広がったと感じています。

自分に合った働き方になった

現在は制作中心の仕事で、教員時代のように常に人と関わる仕事とは大きく変わりました。

私は、一人で集中して作業する時間も、人と関わることも嫌いではありません。

そのため、今の仕事がすべて理想というわけではなく、時にはマンネリを感じることもあります。

それでも、自分のペースで仕事に向き合える今の環境は、自分には合っていると感じています。

10年経った今、後悔はあるか?

辞め方が急だったこともあり、職場や生徒に迷惑をかけてしまったという気持ちは、今でもどこかにあります。

でも、辞めたこと自体を後悔しているかと聞かれれば、

今のところ、後悔はありません。

もちろん、「もし続けていたら」と考えることはあります。
でも、それは教員に限らず、どんな選択にもあることだと思います。

どちらかというと、後悔よりも「教員として働いた経験があってよかった」と思うことのほうが多いです。

人前で話す力、人と接する力、さまざまな人と関わった経験は、今の自分にもつながっています。
また、あの多忙な日々を経験したことで、自分の限界や向いている働き方を知ることもできました。

最初は仕事を辞めたことへの後ろめたさもありました。

それでも今でも教員時代の人たちと交流が続いていることは、とてもありがたいことです。

家を探していたときには、住宅会社の担当者が当時の生徒だったこともありました。

一年間授業を担当しただけだったのに、自分のことを覚えていてくれたことは本当にうれしかったです。

今はこんな暮らしをしています

現在はデザイン関係の仕事をしながら、結婚し、家を購入し、子どもにも恵まれました。

休日はDIYを楽しみ、その経験をきっかけにこのブログを書いています。

教員を辞めて10年経った今、一番感じることは、

「10年後にこんな暮らしをしているとは、当時の自分は想像もしていなかった」

ということです。

もちろん、私の経験はあくまで一つの例です。

転職して良かったと思う人もいれば、続けたほうが良かったと思う人もいると思います。

ただ、もし今、教員という仕事に悩み、自分の将来について考えている人がいるなら、「こんな人生もあるんだ」と思ってもらえたらうれしいです。

現在はDIYや暮らしのアイデアについて、このブログで発信しています。
もし興味があれば、他の記事ものぞいていただけるとうれしいです。

おすすめDIY20選+ジャンル別まとめ|棚・収納・家具DIY