これまでの流れと今回の作業
引き出し付きキッチンボードをDIYするために、前回までの「その1」では下準備を行い、「その2」では本体の組み立てました。
そして今回はいよいよ最終工程、設置編です。
キッチンボードを所定の位置に設置し、その上に可動棚を取り付けていきます。
作業としてはシンプルですが、仕上がりや使い勝手に直結する重要な工程です。
キッチンボードの設置
キッチンの指定位置に本体を運び込み、設置してみます。
結果は…ぴったり収まりました。

事前に採寸して巾木を避けてカットしておいたおかげで、壁にぴたりと密着する形に。

引き出しを全開にしても、手前の通路スペースはしっかり確保。
計算通り、人の通行もスムーズにできるサイズ感です。

可動棚の設置
キッチンボードの本体が完成したので、次は上部に可動棚を取り付けます。
今回は用途に合わせて高さを変えられるよう、棚柱を使った可動式にしました。
4本の棚柱を固定して、そこに左右2列×2段の棚構成にしました。2列の幅が丁度キッチンボードの幅と同じになるようにしました。

以前洗面所に作った可動棚の使い心地が良かったので、今回も同じシリーズを採用。
長さ違いを新たに購入しました。
インパクトドライバー
下地センサー
マグネット付き下地探し
レーザー墨出し器
水平器
メジャー


棚柱の固定準備
棚柱を取り付けるには、まず壁の構造を把握することが重要です。
今回の壁は石膏ボード。ビスを直接打ち込むことも可能ですが、正しく固定しないと棚の荷重に耐えられず、最悪の場合は棚が落下します。
そのため、できる限り石膏ボードの裏にある柱(間柱)や胴縁にビスを打ち込む必要があります。
柱を探す
柱を探すために活躍するのが下地センサーと、マグネット付き下地探し。
下地センサーは壁裏の構造を探知、針式のマグネット付き下地探しは直接石膏ボードを刺して下地の有無を手触りで確認できます。針が硬くなった部分が木材で、さらにマグネットで隠れたビスの位置も特定可能です。
今回取り付ける壁の裏側は洗面所になっており、スライドドアや浴室があるため構造がやや複雑。特にスライドドアの部分は多くのビスで固定されており、ビス同士が干渉しやすい状態でした。

そこで、ビスの位置を把握するため、見つけた箇所にマスキングテープでマーキングしていきます。

ビスの位置を特定しながら柱を探した結果、柱に対して水平に打たれた胴縁を発見。
棚柱は4箇所で固定するタイプですが、上部2箇所はこの胴縁にビス止めし、柱のない部分は中空壁用アンカーで補強することにしました。

ビスを打つ位置を決める
ビスを打つ位置を決めていきます。
この段階で高さがずれると棚全体が傾いてしまうので、位置決めは特に丁寧に。
最初に一番上のビスを基準点として仮固定し、レーザー墨出し器やメジャーを使って垂直を確認しながら残りの位置を決定します。

中空壁用アンカーを打ち込む
ビスを打つ位置に柱がない部分は、そのままでは固定できないため、中空壁用アンカー(ドグラーアンカー)を使います。

まずアンカーに適したサイズ(今回は8mm)の穴をドリルで開け、軽く叩き込んで壁に固定します。


次に付属のピンを差し込み完了。
あとはここにビスを打ち込むことでアンカーが固定されます。
棚柱の取り付け
準備が整ったら棚柱をビスで固定。
事前に決めた位置に沿って、垂直を保ちながら慎重に作業を進めます。

1本目を完全に固定したら、それを基準にもう1本を仮止め。棚板を仮置きして水平器やレーザーで水平を確認しながら残りの固定を行いました。

棚受けと棚板の取り付け
棚柱に棚受けをセットし、棚板を乗せた状態でビス位置を決定。
あとはひたすら棚板と棚受けを固定していきます。
全ての棚柱がしっかり設置できました。

完成
すべての工程が無事に終了しました。
キッチンボード本体と可動棚が一体となり、収納力と使い勝手が大幅にアップ。
壁面を有効活用できることで、キッチン全体がすっきりと整理されました。

今回のDIYでは、事前に計算して巾木を避けた部分もぴたりと収まり、引き出しを全開にしても通路が確保できる理想的なサイズ感に仕上げることができました。
さらに、棚柱を使った可動棚は高さの調整が自由なので、収納するもののサイズや用途に応じて柔軟に形を変えられます。これにより、長く使える収納としての完成度も高まりました。
作業を進める中で特に意識したのは、壁の構造を正確に把握することと、棚柱の垂直・水平を正確に出すことです。
レーザー墨出し器や水平器を駆使して慎重に調整した結果、棚板の水平も完璧に仕上がりました。DIY初心者でも、手順を追って作業すれば十分対応できる内容です。

ビフォーの写真を見ると、以前は壁面をほとんど活かせていなかった空間だったことが分かります。
完成後のキッチンボードと可動棚を比べると、その変化は一目瞭然。収納量は大幅に増え、調理器具や日用品を効率よく整理できるようになりました。
また、全体のデザインもキッチンの雰囲気に馴染むように工夫しているため、生活感を感じさせず、見た目も美しい仕上がりです。
今回の3部構成のDIYを通して感じたのは、計画的に進めることの重要性です。
下準備で寸法を正確に測り、組み立て工程で丁寧に固定することで、最終的に安心して使える家具が完成します。細かい調整や工夫を積み重ねることで、DIYの達成感は格段に高まります。
これで「引き出し付きキッチンボードをDIY!建売に合う収納づくり」シリーズは完結です。
完成したキッチンボードと可動棚は、日々の生活をより快適にするだけでなく、DIYの楽しさや工夫の面白さも実感できる仕上がりになりました。
集成材(960x200x25)……3枚
棚柱(600mm)……4本
棚受け(200mm)……4組
中空壁用アンカー